カミーノの迷い方

食べるの大好き人間のカミーノ巡礼、栄養学、食に関する本、ゼロウェイストなど

カミーノ18日目(Terradillos de los Templarios→El Burgo Ranero 31.3km)

8月12日

 5時半に一人で出発。何故かというと、6km先の村にいいレストランがあるみたいで、そこで朝ごはんを食べたいから!

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夜明け前。

 まだまだ真っ暗で、すごく怖いけど、月と星が綺麗で、流れ星がたくさん見える。一つ目の村を過ぎて次の村へ。

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Moratinosで見つけた矢印。

 確信は無いけどこっちかなって考えてたら人が来たから安心して進む。360°夜明けの空が見れて綺麗。ただ、しばらく矢印が無いなって思って、段々、迷ったかなって思い始めた。

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迷ったって気づく前に撮ったひまわりの写真。

 7時過ぎ。道が無くなって、確実に迷ったなって気づく。前の方の人たちも迷ったことは気づいて、そのまま進んでるみたい。もう結構歩いたから、この何も無い道を戻るのは嫌だもんなあ〜私も進もう。前の人たちは歩くの早くてもう姿が見えなくなった。一人になるとちょっと不安。後ろから、女性が二人歩いて来たから迷っちゃったねえ〜って話しながら歩く。GoogleMapで見ると、大きく左に外れてしまっていて、巡礼路に戻るには右に進まなきゃいけないみたい。左の方に町が見えて来て、彼女たちはそっちに向かって歩いて行くけど、自分(とGoogleMap)を信じて一人右に進む。
 GoogleMapで方向は分かるけど、問題は、地図上にいくつか川があること。渡れなかったら一人引き返さなくちゃいけないと思うと憂鬱。そして、しばらくみんなに会えないなって思うと悲しい。そして、地図上で川になっている場所に着いた。水は流れて無くて、幅1m深さ50cmくらい凹んでて、頑張れば渡れそう。ただ、もしも何か失敗して動けなくなったら、多分誰にも発見されなくて、もしかしたら死ぬかもしれないって本気で怖くなった。リュックの中の水と食料を確認。急に心臓がばくばくなって、誰か来ないかな...って考えてたら、足元に兎がいて、なんか笑えた。

 来た道の方を向いて考えてると、さっき左に行った女性二人が歩いてくるのが見えた。彼女たちも、右に進むべきと考え直したみたい。人と一緒だと心強くて、一緒に川を渡る。二人ともイタリア人で、二人のうちの一人、フェデリカは逞しく道を進んで行くので後に続く。途中、もう一人のイタリア人おばさまが目を負傷したりしながらも、道なき道を歩いて、3、4つ川を渡って、やっと道に出られたときは嬉かった〜!

 携帯を見ると韓国人ナースYから、ここにいるよ〜って写真が来てて、そこはまさに私が行きたかったカフェで、私のいる場所のすぐ近く。走ってカフェに行き、Yと再会し、私の様子で全てを察したYが心配そうに笑って、私はこの2時間のことを話す。今時刻は9時なので、出発して3時間半で6kmしか進んでないことになる。

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草をかき分けて歩いたので、ひっつき虫がいっぱい。

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美味しかった。

 3時間半かけてたどり着いたカフェは、雰囲気も味も良かった。席のすぐそばにピアノが置いてあって、お客さんの一人(巡礼者、白人の男の子)がピアノを弾き始めた。それが凄く上手で、ゆったりとしたいい曲だった。正直に言うと上手い下手はよく分からないけど、凄く魅力的な演奏で、これを聴けたなら、迷ったのも悪くなかったなって思えた。

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  歩き出すとすぐに、次の町サアグーンの看板があった。サアグーンは大きな町(と言っても人口3千人位)なので、ここからが長かった。

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修復中の古い教会の一部。台座に、“フランス人の道の中間地点”と彫ってある。

 サグアーンが見えてからも長い...こういう道には、決まって嫌いなものがある。それは、草むらの、トイレットペーパー!!!我慢できないのは分かるけど、見る人、拾う人のことを考えて欲しい...カミーノで唯一?美しくないもの。2回のカミーノで一度も外でしてないYは特にプンプン言いながら歩く。

 やっと着いたサグアーンは素敵な雰囲気。お店も程よくあるし、美味しそうなバルもちらほら。サグアーンに泊まった3人組に後から聞いたら、夜ご飯はとっても美味しいバルで食べたとのこと。

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カフェで休憩中のアンナ発見。

 カフェで休憩中の、フランス人おばさまアンナを見つけたのでちょっと話す。彼女はいつもゼィゼィ言ってて心配になるけど、荷物を持ってない(次の町まで送るサービスを利用)ので、私たちと大体同じペース。彼女に、ところで何人なのかって聞かれたので、韓国人と日本人だよ〜と答える。すると彼女はああ〜そうなのね〜!なんでいつも英語で話してるかって思ってたのよ〜っだって。私とYはよく一緒にいたから、このことはカミーノ中色んな人に言われた。 

 大きなDia(スーパーマーケット)で買い物して町を出る。しばらくすると分岐点があった。ここで分かれた道は30km先でしか合流しないので、割と重要。

 右の道は元々の巡礼路で、通称ローマの道。30km先の合流地点までは、3km、12km地点の二つしか村が無いので、18km何も無い道を歩くことになる。人も少ないみたいなので、食料を十分用意してたら孤独を楽しむのに魅力的な道。

 私たちは程よく村がある左の道、通称フランス人の道へ進む。特に何も無い直線の道をひたすら進む。暑くて、遠くに町が見えて、蜃気楼...って呟くとYが反応して、韓国語で蜃気楼はシンギロウってことが分かった。

 ベルシアノス・デル・カミーノで休憩。歩いてる時に会ったノルウェー人と一緒に休憩。北欧の言語について聞く。スペイン語とイタリア語はかなり似ていて、お互いに結構話せるから、北欧の言語はどうなのかな〜って思って聞いてみたかった。面白いと思ったことは、

 ①ノルウェイスウェーデンデンマークは似てるけど、フィンランドは全然似ていない

 ②ノルウェー人の彼は、スウェーデン語は70%分かる(書ける?)、デンマーク語は90%分かる(書ける?)

 ③ノルウェー人にとってスウェーデン語、デンマーク語は理解できるけど、逆はそうじゃない

ってこと。一人に聞いただけだし、北欧言語への知識0なので不確かだけどこんな感じ。

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炎天下を歩いた後のアクエリアスとしょっぱいものって最高に美味しい。

 休憩してると日本人っぽい様なぽくない様な人がいたので話すと、数日前に韓国人男性から聞いた日本人大学生だった!名前も聞いていたのでYが◯◯でしょ!って言うと、プライバシー無いな...って呟く。確かに、日本人は珍しいからか、韓国人は日本人の情報をたくさん教えてくれる(100%善意)。ちょっと話して、私とYは次の町へ。

 女二人がずーっと話してると、自然に恋愛の話になる。未婚の私たちの最近の口癖はは、「ドンデ エスタ マイハズバンド ?(私の夫はどこ)?」。

 そうこうしてると今日の目的地、エル・ブルゴ・ラネロに到着。時間が16時ごろだったのでムニンシパルは諦めて道沿いにある、アルベルゲに入る。GoogleMapでは評価4近いので悪く無いはず。でも、入ってみると、この時間なのに私たちが一番のりだし、Wifiありって書いてあるのに聞くと隣のレストランに行けって言うし、部屋も微妙。疲れたしここでいいか、お金も払ったしって思ってると、Yが、ここは何かすごく嫌な感じがするので出たいと言う。私も心地良くは無かったので、お金を返してもらって宿を出る。ここの評価を5にしてる人が何人かいて謎...

 道を進むとムニンシパルがあって、聞くとやっぱり満室。諦めてもうちょっと先の宿へ。もう選択肢が無いし、一軒目より雰囲気は良かったので今日の宿はここに決定。今朝一緒に迷った女性とも再会し、私の下のベッドは親日家のおじさんだった。

 ムニンシパルに宿泊してる3人組と一緒に夜ご飯へ。3人がお昼に行った店が、日本語もあるし、辛ラーメンもあるとのことなので夜も同じ店へ。食べ物も美味しいし、雰囲気もいいし、陽気な店主が営む良いお店で満足。

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日本語メニューは日本人に書いてもらったとのこと。

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昼も夜も辛ラーメン

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鶏とか豚とか。野菜付きで嬉しい。

 ご飯の後はぷらぷら散歩。夕日が綺麗に見える場所でぼーっとして宿に帰って就寝。長い一日でした。

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痒く無いのでベッドバグじゃなくて植物アレルギー?

Hospederia Jacobea El Nogal  ★ 宿全体の雰囲気が暗いため、別の宿に変えた。

Albergue La Laguna 8€  ★ お庭広くていい雰囲気 シャワー共同であまり清潔感無し 口コミには、ベッドバグ貰ったって人が沢山。Yもここでベッドバグ貰ったかも?なのでおすすめしない

La Costa del Adobe おすすめのご飯屋さん! 

カミーノ17日目(Carrion de los Condes→Terradillos de los Templarios 26.2km)

8月11日

 6時過ぎに出発。今日も平坦な道だけど、カリオンと次の村まではカミーノの中で一番離れていて、17kmある。食料をしっかり持って出発。

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もうすぐ半分。

 

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6:54

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7:15

 今日はとても寒くて手が冷える。真夏に歩いたけど、標高が高いこともあって、結構寒いときがあるから、ホッカイロ2、3個持ってくれば良かったなあ。

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簡易バルでほぼ全員休憩。コーヒーの他、ソーセージなどがあった。

 寒くて、「あったかいラーメンが食べたくなった。」って言うと、韓国人大学生Yが、「辛ラーメンがあったら絶対買うのに!商売しようかな。」って言って、そこからは商売について話す。巡礼路に一日何人韓国人が歩いてて、何割が辛ラーメンを欲してて(彼曰く100%)、自動の辛ラーメンの機械がいくらで...

 そうこうしてる内に、カルサディージャ・デ・ラ・クエッサの村に到着。4時間ぶりの村が見えて来た時は達成感と安心感で気が緩んだ。村の入り口の左のバルで休憩。見慣れないチキンがあったので注文。美味しかった〜。男性3人組がビールを飲むのもあってついつい赤ワイン♫あまり早くに飲むと後がしんどいから、残り5kmを切ってからって決めてたけど、残り9kmだからまあいっか。

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甘辛いチキン。美味しかった〜

 1時間ほど歩き、レディゴーって歌っていると、次の村レディゴスに到着。

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綺麗なカフェで一休み。

 私とYは今日のゴールまであと3km。3人組はあと15km歩くんだそうな(計40km)。元気だなあ。
 レディゴスを出たあとは1時間もしない内に宿に着いたので3人組とはお別れ〜。彼らよく歩くし、今日15km差がついたら次はいつ会うか分からないなあ。

 今日のゴール、テラディージョス・デ・ロス・テンプラリオスは小さな村で、その上宿は村からちょっと離れてるので田舎感満載。のどか...部屋は女性のみの4人部屋で、部屋にシャワー付きなので快適。シャワーを済ませて洗濯場を探すと、遠〜く離れたところに洗い場があって楽しかった(一日で十分だけど)。Yは外で椅子に座って足の爪にネイルを塗っていて、私にも貸してくれた。歩き終わると毎日サンダルで、足の爪に塗るネイルを持ってくれば良かったと思ってたから嬉しい。いい気分転換。さすがYだなあ。

 宿の前のお庭で椅子に座って日向ぼっこ。スペイン人の料理人ジョセフやフランス人のスナフキンみたいな人と話しながらまったり。

 夜ご飯は宿併設のレストランで、Yと、教師をしている韓国人女性と3人でペレグリーノメニュー。ワインをたくさん飲んで就寝。

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Hostel Los Templarios 10€ ★ シャワー付き個室◯ Wifiあり 村から離れてるので必然的に夜ご飯は併設のレストラン。ペレグリーノメニューは10€でいまいち。


 

カミーノ16日目(Fromista→Carrion de los Condes 19.3km)

8月10日

 6時半ごろ一人で出発。先に出発していた3人組が迷っていたので、追いついて、一緒に歩く。途中で韓国人ナースYも追いついて、5人で歩く。今日は平坦な道で、相変わらずの麦畑。今日も沢山話して、歌って、歩く。人と歩くと、おやつタイムが楽しみ。荷物のことを考えると沢山は買えないので、お互いに交換して色々食べれて嬉しい。今日はミリオンのクッキーを食べた。

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カミーノ自販機。もうすぐで半分!

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可愛い。

 今日のゴールは、Yおすすめの修道院の宿があるカリオン⭐︎ここに早く着くために、前々日40km歩いた甲斐あって、12時過ぎに到着。うん、好きな感じの町だ!この町でゆっくりできるの嬉しいな。

 この町には、サンタクララ修道院とサンタマリア教会の二つがあって、それぞれにアルベルゲがある。Yおすすめのサンタクララ修道院も気になったけど、日本語のガイドブックにサンタマリア教会について、シスターによるミニライブって書いてあって気になる。Yはどっちでも良いとのことなので、今回はサンタマリア教会に宿泊することにした。
 13時のオープンまで教会の裏の宿の前で待つ。知ってる顔もちらほら。3人組はここでお昼を食べて行くとのことで一緒に待ち。

 オープンと同時に中に入る。中はとっても綺麗で、ボランティアスタッフさんはとっても優しい。受付には自由に飲めるフルーツジュースにスイカ、ウエハースが置いてあって、嬉しい。受付を済ませてベッドに行くと、寝室も広々としてて清潔感ある。シャワーも男女別で、綺麗でこれで5€。昨日の宿が微妙だったのもあって、最高の宿に感じる。

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ギター演奏〜ミサ〜みんなで夕食。

 凄く良い宿なので、3人組が、ここに泊まろうかミーティング中。私とYも絶対泊まった方がいいよと言う。その甲斐もあってか?彼らも泊まることに。

 シャワー洗濯を済ませてお昼を食べに町に出る。目星をつけたレストランへ向かう。着くと満席だったけど、親切な店員さんとお客さんの協力があって、何とか座れた。昨日会ったNY在住の男性も一緒で合わせて6人なので色々食べれる。

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Bonito=カツオの料理。美味しい!

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ムール貝も肉厚。

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Calamar=イカのフリット。ちょっと食べかけ。あっという間に無くなった。

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みんなが食べてたザリガニ?美味しかったけどめっちゃ手が汚れる。

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ハチノスとかの煮込み。美味しい!最後はちょっと取り合い。

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奥:カミーノ中一番美味しかった生ハム。手前:トマトのせたバゲット

 食べたもの全て美味しくって大満足!昨日の羊への悔しさが昇華された。このお店に、6人で来て、席があって、食べれて本当に良かった!奇跡!しかもワインも飲んでひとり10€くらいだった...みんなも大満足だったみたいで、この店を調べたことを褒められた。 

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CHANFFIX TAPASというお店。

 大きめのDia(スーパー)があったのでお買い物。今日の夜ご飯はみんなで持ち寄りなので悩む...悩んだ末サラダとチーズを購入。

 宿に戻って、お庭でまったり...お庭が広くて、椅子も沢山あって、宿の一角にある洗濯物干しも広くて日当たり良くて、完璧な宿だ。久しぶりに会ったイタリア人グループや、初めて会うリトアニア人カップルとおしゃべり。ゆ〜くりできた。キッチンでは、韓国人の女性二人(どっちも学校の先生)と、ログローニョで会って今日再会したお料理上手な日本人女性Sさんが夕食に向けて調理中。チヂミ美味しそう...通りかかった韓国人パパSが何故かひっくり返すことになったけど、超上手だった。

 18時からは受付にみんな集まって、シスターのお話。そして、一人づつ自己紹介と、何故カミーノに来たかを話す。緊張した〜。その後は、シスターの弾き語りライブ!美声〜♫カミーノの歌もあってじーんとした。シスターたちは色々な国の曲を演奏できるみたいで、今日宿泊している巡礼者たちの国の曲を弾いて、巡礼者たちが歌っていった。スペイン〜イタリア〜韓国(アリラン)〜と続いて、日本の番になってシスターが「この曲分かる?」って弾いてくれた曲が分からなかった...(キリスト教の曲)代わりに何か歌うように言われたので、日本人大学生Tと、今日再会したSさんと相談。私の中にはこの曲しかなくて、Tも歌えて、Sさんもおそらく歌えると思って、カントリーロードを歌った。Tと歩きながら歌ってて良かった〜旅の後半で会ったイタリア人に、歌ってるのみたよって言われたので話のネタにもなったし、いい思い出。ブラジル人がギターを手にして歌い出して、さすが!って盛り上がったけど、あまりに長くて、シスターのうんざりした顔を見れたのもいい思い出。

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Nobody went yesterday 〜♫って曲

 20時からはミサ。人生で3度目のミサ。キリスト教徒じゃないし、信仰心もあまりないけど、教会もミサも好き。一度目はロスアルコス。近くの人と握手をするときに何かいいなあと思った。二度目は、ログローニョ。修道院に泊まったので夕食の前と後に二回ミサがあった。泊まらないと入れない通路を通って、椅子に座ってみんなで聖書を読んでじーんとした。そしてこの日の三度目のミサは泣いた。牧師さんが話して、それをスタッフの人が英語で伝えてくれる。内容は、「カミーノは人生と同じ。一人長い道を歩く時も迷う時もあるし、光が差す時もある。」ってこと。ここで文章にすると月並みだけど、このときは素直に心に沁みてきて涙が溢れて来た。

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ミサの後、牧師さんから星も貰えた。

 その後はみんなで夕食の用意!持ち寄り食材コーナーと冷蔵庫にあるものを、みんなで手分けして食べれるようにしていく。パンを切って、バターやパテを塗って、チーズを切って...みんなに色んな種類が行くように工夫して盛り付けて...人間性が出る時間だった。結構頑張って働いたのに、いざ食べる時に出遅れて、Yも私も席に着けず、受付の前のソファで食べた。全然手伝ってないイタリア人グループはちゃっかり席に着いてるのを見てYと愚痴りあった。でも、ミサを思い出して、私たちがしたことで彼らが美味しく食べれたら嬉しいよねって、いい心を心がけた。いざ食べ始めると、スタッフさんも一緒に座ってたし、あまりに離れてるからか割と色々回って来て悪くなかったからだけど。スペイン人の料理人ジョセフが作ったサングリアもめちゃくちゃ美味しかった。

 みんなで片付けて、就寝。いい一日だった。


サンタマリア教会 ★★★ 5€ 最高。

 

 

カミーノ15日目(Castrojeriz→Fromista 24.6km)

8月9日

 7時にYと出発。昨日はよく見れなかったけど、カストロヘリスは凄く綺麗な町。町全体的に傾斜があって雰囲気がある。町から遠くまで見渡せて、なんだか砂漠の中のオアシスみたい。歩きながら、昨日は宿を手配してもらって本当に良かったと思う。傾斜がある上に思ったより大きな町で、宿を探し回ったらかなり疲れたと思う。

  町を降りたところで、旅を終えて帰るスペイン人の親子(息子さんは日本に留学予定)とお別れ。

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朝歩くのって本当に気持ちいい。

 いきなりの急な登山。登りきったところで、3人組と再会。やっぱり40km歩いてた。ピンク〜青のグラデーションの空を、360度見渡せていい感じ。

  この日はほとんど写真を撮ってない。きっとあまり変わらない麦畑を歩いていたんだと思う。

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小さな教会を発見

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祭壇と同じ空間にテーブル、ベッドがあった。

 ちょっとだけ見てすぐに出た。こういった、町から外れて不便なところに泊まってみても良かったなって思ってGoogle Mapをみたら凄く高評価!これぞ巡礼、最高の宿とボランティアのおもてなし、キャンドルナイトディナー...次回は泊まりたいな。

 この日はず〜っと5人で歩いた。たくさん歌を歌ったら、日本人大学生Tといくつか共通の歌が見つかって嬉しい。カントリーロードや、スピッツのチェリー、ロビンソンなど。カントリーロードはカミーノにはぴったりで、韓国人大学生Yがとても気に入ったので、この日からよく歌った。

 この日、3人組の一人で、3人の息子さんがいる韓国人男性Sと初めて沢山話した。彼は確か45歳くらいだけど、とても若く見える。最初から凄く話す人じゃなかったから、二人になって何を話そう...と思ったけど、映画や本の話で盛り上がった。趣味があってるわけじゃなかったけど、彼は独特の世界観を持った人で、彼が好きなものについて話をするのを聞くのは楽しかった。

 フロミスタの町に入って、宿までもうすぐというところで、韓国人ナースYが派手にこけた。私はすぐ後ろを歩いていたので、つまづいてからこけるとこまでスローモーションに見えた。凄く痛そうだったけど、とにかく彼女もカメラも無事で良かった。歯が折れたりしたら大変。それぐらい派手にこけた。

 凄く評判のいい宿の場所に行ったけど、インターホンを鳴らしても無反応...仕方無く評判が悪い一番近くの宿に行った。評判が悪いのは知っていたので大丈夫だったけど、また泊まりたくは無いな。カミーノではとても珍しくスタッフの態度が悪かったし、キッチン無いし、シャワー男女共用だし、ベッドが、なんとなく清潔な感じがしなかった。部屋に窓がなくて空気が淀んでた。まあこんな日もある。

 宿の前に評判の羊料理屋さんがあったから、いつものメンバー+初めて会う、NY在住の韓国人のおじさまと一緒に行った。時間が悪かったのか(16時)羊が食べれなかった。

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ペレグリーノメニュー11.5€。スープとか

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お肉とか。羊じゃないけど美味しかった!

 スペインのスーパーマーケットDiaがあったので買い物をして、薬局で日焼け止めを買って、宿に帰ってまったり...できなかった。外のお庭は寒いから中の共用スペースにいると、感じが悪い宿の人も座ってて、体操座りみたいに椅子に座ったら(ちょっとお行儀悪いけど)勢いよく怒られた。 

 なんとなく早めにベッドに入って、羊のこと考えながらごろごろしてたら、韓国人大学生Y(彼も食べるの大好き)が、羊の肉を食べに行かないかって誘ってくれたけど、お腹いっぱいで行けず無念のまま就寝。

 

Alberge Estrella Del Camino  ★ 10€ 

Albergue Betania  泊まりたかった宿 後から調べたら、オープンが12月〜3月までみたい。  





 

カミーノ14日目(Burgos→Castrojeriz 40.3km)

8月8日

 今日からは、“遮るものがないメセタの大地”の始まり。単調な風景が続く、日を遮る木々が無いこの道は、ブルゴス→レオンまでバスでスキップする人も多い。韓国人シスターズもこの道はバスで行くので、暫くお別れ。

 韓国人ナースYと6時過ぎに出発。今日は40.3km歩く。カミーノ前の計画では、最長で25kmだったはずなのに何故こんなに歩くのかというと、韓国人ナースYの提案。いくつか先の街に泊まりたい宿があるから、そこに早めに着くために、今日は絶対40km歩いた方がいいとのこと。彼女が断言するので、カミーノ2回目の彼女を信じて歩いてみることにした。

 公園で初めての日本人男性を見かけたので声をかけて一緒に歩く。彼は1週間前に気に入って2泊したログローニョに留学中の大学生で、言語学を専攻してるとのことで、とっても楽しく、ログローニョの町のこと、言葉や合唱、宗教音楽などについて話した。彼には英語よりスペイン語の方が簡単だそう。言葉ってやっぱり面白い。

 ずっとタメ口で話してて、年を聞かれたので答えると、一瞬固まって、一気に敬語になった。若く見られると嬉しいような、複雑なような気持ち。

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雨上がりは気持ちいい♫

 彼は足を痛めてから、一日20kmしか歩かないと決めているらしくて、今日40km歩く予定の私たちにちょっと引いていた。一日20kmしか歩かないなら、会うのは今日が最後かなあ。

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地図で見ると、40%くらい歩いたところかな。

 朝ごはん休憩をとる私とYを置いて、彼はじゃあと別れて歩いていった。Yは彼クール(冷たい)ね!と一言。確かにさっぱりした男の子だったし、韓国人のYにはよりクールに写るのかも。

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ザ定番。カフェコンレチェ、トルティーヤ、ナランハ(オレンジ)ジュース

 韓国人ナースYと歩く。小さな教会が見えてきた。たくさんの教会を通るので、全部の教会に入るわけじゃない。Yも私も(Yの影響)一日一回は教会に入ることにしてるし、なんだか良い感じなのでここは入る。今日は、闘病中の母親の手術の日なので、キリスト教じゃないのに厚かましいかもしれないけどお祈り。Yも祈ってくれた。教会はどこも綺麗だけど、時々凄く好きになる教会があって、ここもその一つ。しばらく過ごした後出ようとすると、可愛らしいおばあちゃんが、私とYにマリア様が描いてあるコイン(メダイっていうみたい)のペンダントを首にかけてくれた。私の宝物になった。

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多分ほとんどの人が素通りした(そのメダイいいねってよく言われたから)小さな教会。

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また行きたいなあ。

 12時過ぎに、お昼を食べにお店に入ると、いつものメンバー(韓国人パパ、韓国人大学生Y、日本人大学生T)が先に付いてたので隣に座る。彼らもYの影響を受けて、40km歩くかどうかミーティング中。

 朝一緒だった大学生の男の子が歩いてたので声をかけたけどそのままスルー。やっぱりクールって思ってたら、買い物をして戻ってきた。彼は、今日はこの町で泊まるそうなのでお別れ。

 初日のピレネーから一緒のドイツ人のおじさんと久々に再会。一人で隣のテーブルに座ろうとする彼をYが手招きして、私たちの席に呼んだ。彼女は本当にフレンドリーで見習いたい。彼は美人の娘さんと二人で歩いていたけど、彼女はブルゴスまでで帰ってしまったので、今日からは一人とのこと。初めてカミーノに挑戦する父のために、最初14日間は娘さんが一緒に歩いて、ゴールでは息子さんが待ってるって聞いて、素敵な家族だなあって思った。他の人とはあまり話さずに、親子で歩いてたから、今日から大丈夫?って聞いたら、「今日はみんなでご飯を作る宿に泊まるんだけど不安なんだ...」と漏らす彼。チャンスだよ!って二人で励ます。私たちが40km歩くことを告げると、「じゃあもう会えないね...」って言うので、きっと会えるよって励まして、写真を撮った。でも、彼とはこの後会えなかった...スイスに近いドイツに住んでることと名前は知ってるけど、折角だから連絡先を聞けば良かったなあ。

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初!ホワイトアスパラガス!柔らかいねぎみたいで美味しかった。

 14時の時点で半分の20kmしか歩いてなくて、何時に着くのかちょっと不安。かんかん照りの中、ひたすら山を登る。

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空が青くて、ひまわりが黄色い。

 山の上で、だーれもいなくて(駆け抜けていく自転車女子くらい)、空が近くて、雲が可愛かった。山の上なのに、平坦で、道が続いてて、不思議な感じ。天国ってこんな感じかなって話しながら歩いた。カミーノでみた、忘れられない美しい景色の一つ。

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 休憩中に通り過ぎて行く自転車を止めてちょっと話す。久しぶりに巡礼者に会うと嬉しくなる。イギリスから自転車で来た男の人だった。自転車の人とは再会する確率は凄く低いので、お別れはいつも寂しい。良い旅を。

 17時前に、30kmのオンタナスに到着。

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底に町が見えてきた。

 住民60人の集落だけど、なんだかいい雰囲気。休憩に入ったカフェで韓国人男性と会う。彼はここに泊まっていて、良さそうな宿だった。彼は何日か前に日本人大学生と会ったそうだ。名前を聞くとまだ会ったことない人だったので、楽しみ。

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ちょっと泊まりたかった。

 

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パタタスブラバス(ポテト)とナランハ(オレンジ)でエネルギー補給。

 そういえば3人組はどこまで歩くことにしたのかな〜とYと話しながら出発。私もYも、多分40km歩いてるよねってことで意見が一致。なんとなく、私たちが40km歩くと聞いたら彼らは同じかそれ以上歩くと思った。彼らはいい意味で少年っぽくて負けず嫌いだから。通りにある宿にも彼らがいる感じがしなかったので、よし、追いつこうって気合いを入れて町を出る。

 ここからの2時間はきつかった〜。体力的にもきついし、太陽の位置がいつもと違って、精神的にも焦る。でも振り返ると、Yと歌いながら、いつ着くの〜?宿あるかな〜って話して、道端に座って、今の気持ちを録画したりして楽しかった。

 

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Finally〜!

 歩いてると色んな人が、ムニンシパル2つは両方満室だよって、教えてくれる。考える力が残ってなくて、どうしようかって何となく歩いてると、Yを呼ぶ声が!Yと友達のスペイン人たちだった。一瞬で事情は分かった様で、電話をかけて宿をとって、宿まで送ってくれた。すごーく助かったー!バスク地方出身の3人だった。いい人。

 着いた宿は、2段ベッドじゃない宿で、Wifiがベッドでもサクサクで、部屋は私たちの外は3人しかいなくて、すごく快適だった。宿の地下には、かなり昔の戦争の為に掘られたものを利用したワイン貯蔵庫があって、宿の主人が20時半から説明、試飲をさせてくれた。

 近くのバーにご飯を食べに行って、ワインを注文。急かしても来なくて、結局、ワインの煮込み料理を頼んでたみたい。食べ物のスペイン語は覚えようと決めた。店から出るとすっごく寒かったから走って帰った。(海抜800m)

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CHORIZO AL VINO (VINOがワイン) を食べた。

アルベルゲ Ultreia  ★★★ 10€ 部屋もシャワーも清潔  wifiサクサク 雰囲気良い 

  
 

 

  

  

 

 

 

 


 

 

カミーノ13日目(Ages→Burgos 23.9km)

8月7日

 6時半出発。韓国人ナースYと一緒に出発。広〜い原っぱの中に森があるような景色、曇り時々雨の中を二人で歩く。ふと、”リトル・フォレスト”(美しい自然の中での暮らしを描いた日本映画)みたいだなって思って、Yに話してみる。すると、「知ってるよ!大好き!二回見た!本当にリトル・フォレストみたいだね〜だって。」ふと映画の情景を思い出したときに、一緒にいる人と共感できるのってすごく幸せ。お隣とはいえ、国が違う人とだと尚更。彼女と話すのは本当に楽しい。韓国ではリトルフォレストは凄く人気があって、映画の中の料理を作ってインスタグラムに投稿するのが流行ったらしい。

 大きな看板でみんな記念撮影してるので何か分からないけど一応撮影。

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ヨーロッパ最古の人類アタプエルカ原人が発掘された場所。世界遺産

そこを過ぎると町が見えてきたのでカフェ探し。すぐに巡礼者でいっぱいのカフェを発見。なんだか魔女の宅急便のパン屋さんみたいで素敵!ミートパイとカフェコンレチェで一息ついてると、ハナ、いつもの韓国人+日本人大学生Tグループが来たので合流。彼らは、昨日私たちが避けた宿に泊まってたので話を聞くと、シャワーが冷たくて、ペレグリーノメニューも微妙だったそうな。ハナに、ね、良かったでしょ、って何回も言われた。

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ミートパイと魚のパイ。

 日本人Dさんとも再会し、みんなで歩く。羊の群れと遭遇。狭い同じ道を歩くから、右も左も前も後ろも羊。カミーノ中動物はよく見るけど、こんなに近く、沢山なのは初めてで、みんなでわいわい。

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カランカラン♫

 雨は止んで、段々晴れてくる。ちょうど丘を登りきって遠くまで景色が見渡せる時に、雲から太陽の光がさして、凄く綺麗だった。綺麗だねってみんなで何度も言いながら歩く。

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写真の100倍綺麗だった‼︎

 

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ちょっと休憩。朝食ととったお店のスタンプ(下の真ん中)が可愛い。

 休憩後、みんなで歩く。今日のお昼ごはんは、ブルゴスにあるアジアレストランWokと決めているので、みんなテンションが高い。日本人よりも、韓国人と中国人の方がアジア料理が恋しくなるんだな〜っていうのを、カミーノで感じた。
 みんなが道なりに左に向かって歩く中、突然、日本人大学生Tと韓国人大学生Yが右の道に歩き出した。その道はすっごく急な上り道。みんな呆れ顔で左に進んで、私も左に50m位歩いたところで、Uターン。彼らの後を追って上り道へ。理由は、面白そうだったから。韓国人ナースYも笑いながら追ってきて、先に歩いてる2人も私たちを見て笑って、上り坂を登る。

 上り坂を登ると...いい景色(当たり前だけど)‼︎道が無くて、誰も歩いてなくて、風が強くて、遠くまで見えて、気持ちいいーーー‼︎最高の気分‼︎正しい道を歩くみんなが上から見える。ひとりだと、別の道を歩こうって思わないから、こんな景色を見せてくれた友人に感謝。みんなテンション上がっててめちゃくちゃ楽しかった。「風をあつめて〜♫」って歌ったら、20歳の日本人大学生Tに伝わらなくてちょっとショック...そのまま正しい道にも遅れずに合流できた。たまには道を外れるのもいいかもね〜 

 ふと住宅街に入り、なんとなく違う道な気もしたけど、そのまま歩く。ハナが、色々言ってるけど、そのまま歩く。住宅街を抜けると、完全に違う道とういうか道がない原っぱに出たけど、なんとなくそのまま突き進む。人数が多いので強気になる。原っぱの時点で、ハナが、「みんな間違ってるてば‼︎私は引き返すわよ‼︎」って叫んでたけど、私たちは歩く。途中で金網があって、ここまで来て出れなくて引き返すのやだなって思ったけど、みんなでならそれも思い出だなって思って気楽に歩いた。ヨーロッパ周遊中の日本人男性Dさんと歌の話をしながら歩く。ちょっと年上のDさんとは、共通の曲がたくさんあった。

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正しい道に合流〜

  しばらくすると正しい道に出て、道で休憩してると10分後くらいにハナが来た。悔しそうな顔を見て、ちょっとふふんってなる意地悪な私。ベッドのこと根に持ってたのかも。(今思うと、ハナと会ったのはこの時が最後だなぁ。顔を思い出そうとすると、エジプト人タレントのフィフィが出てくる。エジプトとイスラエル近いし、間違ってないかも)。

 そうこうするうちに、ブルゴスへ到着‼︎久々の都会はテンション上がる。アジアレストランWokへ直行。食べ放題のビュッフェ形式で、お寿司、春巻き、唐揚げと盛りだくさん。食材コーナーには立派な海老、烏賊等海産物があって、これをお皿に取ってシェフに調理してもらうこともできて、一人10€は安い〜‼︎デザートも充実してた(後でレオンのWokにも行ったけど、ブルゴスの方がデザート良かった)。エステージャで会った韓国人映画監督さん(有名?らしい)とその弟子の大学生にも会った。

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夢中で食べたので写真はこれだけ。

 宿に着いて7人分の手続きをすると、私たちで満室になった。今日の宿は150人入るから急いでなかったけど、16時くらいだと危険みたい。私たちの後から来て入れなかった人は、それから1時間以上宿決まらなかったから、都会は選択肢多い分、逆に要注意だなあ。

 シャワー洗濯を済まして、一人で大聖堂を見にぷらぷら。このカテドラル(大聖堂)はフランス人の道にある8つのカテドラルの一つで、スペイン3大カテドラルの一つ。建物が大きくて、ユニークな形をしてる。中は見所たくさん。

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たくさん過ぎてちょっと疲れた。

 見終わって正面をぷらぷらしてると18時の鐘がすごい大きさで鳴って、何故か映画のワンシーン見たいに思えてじーんとしてると、韓国人大学生Yと会ったので、二人でちょっとミサを見学して、みんなと合流してバルへ。

 目についたバルで飲みながら情報収集し、近くの人気のバルへ向かう。

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適当に指差して注文。どれも美味しかった。

 他の店も気になったので、ひとりで抜け出して2、3件うろうろ。一番人気ぽい店は大満員‼︎何かのお祭りって思うくらい凄い人。次回は絶対絶対行きたい(Cerveceria Moritoって名前)

 老舗っぽいお店でひとりマッシュルームを食べて店に戻る。

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ログローニョから、マッシュルームが美味しい。

 店に戻ると、女の子3人は宿に帰ったり別の飲みに行ったりで、男の人3人で飲んでて、彼らと店を出ようかって話してたら、突然日本語で話しかけられた。その女性は日本(三鷹)生まれのスペイン人女性で、日本語ペラペラだった。彼女が言うには、22時からみんなでブルゴスの歌を歌うから、それを聴いていけとのこと。もちろんそうすることにした。22時になると照明が暗くなって、音楽がかかって、みんなで大合唱♫楽しかった〜。

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Vermuteria Victoria で毎日22時から合唱。ナプキンに歌詞が書いてある。

 彼女にお礼を言って、店を後にした。どうせ抜け出して別のバルに行ってたんだろ、どこが良かった?(私の食への貪欲さはみんな知ってる笑)って言われたので、老舗っぽいお店に4人で行って、ちょっとつまんで宿へ戻る。

 宿に戻ると、ドイツ人の兄弟が、私と一緒にいた男性3人を待ってた。彼らの旅はここまでだから、お別れを言うために待ってたみたい。顔も可愛いけど性格も可愛いな〜私はこの兄弟とは3日前に会ったけど、3人と兄弟は1週間以上一緒だったみたいでちょっとしんみり。これがカミーノ。

 

ムニンシパル ★★ 5€ 立地良し 建物は新しくて綺麗 5階建くらいで、上り下り大変 共用スペース広い 部屋は大部屋  

カミーノ日記12日目(Belorado→Ages 27.7km)

   8月6日

 7時出発。雨だからってことで、みんな待っててくれた!優しい〜。日本人が冷たいとかじゃなくて、韓国人は仲間意識が強いなって感じる。韓国人ナースYは声をかけたけど起きないので置いて行く。彼女は強いので心配要らない。8時ごろ、小さな町に着く。カフェは無さそうだけど、うろうろする私たち(いつものグループに、フランス人おば様アンナ、パワフルイスラエル人ハナで計8人)を見かねた宿の人がキッチンに招いてくれた。カフェオレ、クッキー、トーストだけだけど、雨の中1時間歩いた後にはありがたい。桃のジャムが美味しかった。スペインはジャムは桃が定番なのかなあ?ドネーション(寄付)の箱に気持ちを入れて出発。

 10時半、いつものメンバー+ハナで山小屋みたいなお店で休憩。沢山保存食とかあって、渋い店感はいいんだけど、とにかく料理が遅くて待った〜。ハナはベジタリアンだからいつもトルティーヤ一択なんだって。ベジタリアンだと、スペインは食事の選択肢少なそうだな〜

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味は普通。

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場所的に、バイク乗りのお客さん多かった。

 韓国人ナースYも追いついて、ハナと3人で歩く。ちょっと山に登ったりして気持ちがいい道。見晴らしのいい場所で座って景色を眺める。

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巡礼者から巡礼者へのメッセージ

 今日はアップダウンが激しくてきついけど、歩くのに気持ちがいい道と天気。ハナからイスラエルの言葉(ヘブライ語)でこんにちわはシャローム(Helloch)って習う。綺麗な響きで覚えやすい。ハナはとにかくパワフルな女性。イスラエル人女性ってパワフルな人多いな〜女性も兵役あるから?ハナはカミーノで唯一ジーンズで歩いてた人。何でかというと、何年もず〜っと旅をしてるから、ボトムはジーンズだけみたい。南米だけで1年旅してたっていうから長いねって言ったら、見るとこだらけで全然足りなかった!!だって。行ってみたいな。

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遠くに急な登り坂発見!

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Mucho arriba !!!! (めっちゃ登り)!!!!

 ハナがトイレしたいから見張って!!!って言って、誰も来ないよって思ってたら意外と自転車が来て焦った。山でトイレに行くときは「お花を摘みに行く」って言うんだよって教えたら関心してた。そろそろお茶したいな〜でも山の中だしな〜って時に現れたドネーションカフェ、オアシス〜

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正にオアシス♩

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フルーツ食べて、ハンモックに揺られて休憩。

 15時半、今日の目的の町サン・ファン・デ・オルテガのムニンシパル(公共宿)に到着。この町は小さくて、何も無いってガイドブックに書いてあったなあ。すると突然ハナが、「持ってる資料に、ここのムニンシパルは最悪って書いてるのを見つけたの!4km先の次の町まで歩こう!」と言い出した。きついからやだっていう韓国人ナースYと、悪く無いかもって思う私。とりあえず見つけたバーでワイン飲みながら会議。

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並々に入って0.7€(122円)

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オルテガの教会。疲れてて行きそびれた〜

  ハナ「口コミ悪いし、さっき受付行ったとき匂いが悪かった。絶対泊まりたくない。」

 私「匂いは分からないけど、町にあんまり興味湧かないし、今日余分に歩いてたら、明日ブルゴス(都会)に早く着けていいかも。」

 でYが折れて歩くことに。なんかこのとき変なアドレナリン出てたな〜。目的地変えたのは初めて。16時を過ぎて歩くのはちょっときつい。牛がいるだけの道を3人で歩く。途中で、逆から来る巡礼者(聖地まで巡礼して、帰りも歩いて家に帰る本気の巡礼者!たまーに会う。外見から、只者じゃない感凄い人が多い。)とすれ違う時に、何人か聞かれたので答えると、ハナがイスラエル出身という事に興奮するおじさん!イスラエルのここからここまで歩いたんだって語り出す(後でハナに聞いたら、凄い長い距離らしい)熱心なキリスト教信者にとってもイスラエルは特別なんだなあ。

 そうするうちに、Agesへ到着!長かったー。町自体はさっきと似たり寄ったりで小さいけど、まあ可愛らしい町というか村かな。時間が遅いから第一希望の宿は空が一つしかないので断念。二件目は、部屋を見たけど、う〜んって感じ。もう一件みて決めることに。三件目の宿の部屋を見せて貰った後、ハナが、ここダメ!匂いが酷い!二件目にしようと言うので、私とYは特に匂わなかったけど、反対する理由も体力もないのでみんなで二件目に戻る。

 私たちに残ってたベッドは下二つに上一つ。誰かが上に寝なきゃいけない(上に登るのきついし、下の方がパッキングしやすいから人気)。いつもはじゃんけんしたりなんとなく譲ったり譲られたり。が、ハナは一言も何も言わず、下をとった!Yは下いいよ〜って言ったけど、私が付き合わせたし、私が上で寝ることにした。ハナ年上だし譲る気でいたけど、無言は感じ悪い!そしてその後突然、この部屋天井高いから上のベッドでも快適ね!って言ってきて、何だこの人笑ってなった。ハナはキャラが濃い。

 宿の1階で夜ご飯を意外と美味しかった。Yと、ハナって南米とか旅してるのに、匂いにすごく敏感なの謎だよね、ハナと毎日一緒は疲れるね(この日初めて一緒に歩いた)って話しながら食べた。

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豚肉入りパエリア

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スペインのプリンは昔風な固めで好き。

 

 

ムニンシパル ★ 10€(アルベルゲメニューは6€で食べれる) 広い大部屋が一つだけ。wifiあり(でも確か微妙だった)  シャワー2つだけ 洗濯スペースあり 洗濯物干す所が道路挟んで向かい 共有スペース無し キッチン無し トイレの位置が微妙