カミーノの迷い方

食べるの大好き人間のカミーノ巡礼、栄養学、食に関する本、ゼロウェイストなど

カミーノ30日目(Portomarin→Melide 39.2km)

8月24日

 5時半に出発。真っ暗闇の中を登山。とにかく怖くて、音一つ一つにびくびくしながら歩く。何の修行...って思いながら歩く。止まって桃食べてたら日本人大学生Tが来た。その後世界一周ガールAとお茶してたらYとジョセフが来た。

 歩いてると、町から遠く離れた、アルベルゲだけがあるところがたまにある。つい町に行っちゃうけど、こういうとこものんびりできて良さそうだな。

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道にあるアルベルゲ。

  ゴールの聖地サンティアゴが近づいてきて、"何日に着く予定?"ってことがよく話にあがってくる。当初の予定よりだいぶ早く歩いてるので、いつでもいいけど、26日に着くって人が多くて、私もその日に着きたいなって思ってきた。となると、今日は約40km先のメリダまで頑張って歩こうかな、プルポも食べたいし。

 初めて会うイタリア人男性と一緒に歩く。あんまり意思の疎通ができなくて、面白くない...ちょうどいい木があったので、私はここで休憩して行くね〜って言うと、じゃあ僕もって一緒に休憩することに。座って話してもやっぱり話が弾まない。思えば、こんなに話が弾まないのカミーノで初めてかも。Aが来たのをきっかけに別れを告げた。

 Aとお互いの仕事を辞めた時の話をしてたら、同じ不満を持って同じ様に揉めたみたいで、めちゃくちゃ盛り上がった。と、そこに日本人大学生Tが来てちょっと恥ずかしい。

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あと78kmしかない〜

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今日も緑が多くて気持ち良い。

 お昼前に、パラスデレイに到着。韓国人ナースYとジョセフ、サリアで一緒にご飯を作ったイタリア人のダーリオは今日はここで宿泊。Yは"なんでまだ歩くの?ここでいいよ!"って言うし、確かにジョセフの手料理は食べたいし、ダーリオは私を引きとめようと私の時計を隠したりするから、心揺れる。ボカディージョ(サンドイッチ)を食べながら考える。

 やっぱりメリダまで歩こうと決めた。パラスデレイの町にあまり興味が湧かなかったし、まだ12時前だし、メリダの蛸の有名店に行きたいから。

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Jesus loves you .

 暑い...けど緑が多いからそんなにきつくはない。

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 15時半、メリダの町に到着。と思ったけど結構大きな町で、まだ2、3kmありそうで、既に35km歩いてる私とAはがっくり。ムニンシパルまだベッドあるかな〜無いかもね〜ってイタリア人姉妹の姉カップルに話したら、"妹が先に着いてるけどまだまだあるみたいよ!"との情報をくれて一安心。通りにあるプルポ屋さんの店員さんと目が会うと、日本語で、蛸あるよ〜って誘われて、試食させてくれた。食べたいけど、大きな町だし先に宿へ行く。ムニンシパルの場所が良く分からず、人に聞いても中々辿り着けない...カミーノ中一番苦戦したかも。 

 やっと見つけたムニンシパルでシャワー洗濯を済ませて、ちょっとシエスタ。Aとプルポの有名店に食べに行く。その途中の公園で...サラ!"やっぱり、会うね〜今日の夜はもちろんプルポだよね?またね!"とお別れ。

 店の前まで来ると、イタリア人姉妹+姉の彼氏3人組も同じ店に入るところだった。一緒に食べよ〜って誘ってくれたのでテーブルに行くと、顔見知りだらけ!ほぼ全員サンジャンピエドポーから歩いて来てるメンバーなので、もうここまで来たね〜って話で盛り上がる。

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店内の壁にあったカミーノの地図。

 同じテーブルには、私とA、イタリア人3人組、南アフリカ人のフレンドリーなショーンとその彼女のスペイン人(神経質で、アジア人蔑視気味)、カナダ人カップル。どう頼むか、唯一のスペイン人であるショーンの彼女がめちゃくちゃ仕切ってるけどぐだぐだで、それぞれ頼もうってことになった。
 イタリア人3人組と、初めてしっかり話した。この3人の出身はイタリアのかなり小さな村なんだそう。妹のモニカは笑顔が素敵で、道で会うと時々話す。世界のグロテスクな食べ物の話になって、孵化しかけの卵を私はカンボジア、モニカはフィリピンで食べた話をしたり、イタリアにある蛆虫入りのチーズの話を聞いたりした。姉のイレーニャは女優さんみたいな美人で、彼氏のジャンリューカはいつもニコニコでめちゃくちゃ可愛い。いつも二人で木の下に寝転がってたりして微笑ましい。彼女が30歳で、確か彼氏が23歳位の年の差&幼馴染カップルでとても仲良し。

 プルポは量が多そうなので私とAは二人で一つをシェアだけど3人はそれぞれ注文。食べようとしたらモニカの料理に何か入ってた様で、作り直してもらう。それを待つ間、姉たちは自分の分をそれぞれに食べてて、文化の違いを感じた。そして、やっぱり多かったのか3人とも残した。文化の違いとはいえ、食べ物を平気で残すのは理解するのが難しいなあ(国では決められないけど、私が感じたこと)。

 そして、南アフリカ人のショーンと、カナダ人カップルは蛸はグロテスクだから無理!と食べなかった。大きなお世話だけど、もったいないな〜。

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グロテスクなもの程美味しい。

 

 サラと、最近いつも一緒にいるスペイン人男性が来たので同じテーブルに誘った。サラはとても美味しそうにワインを飲むので、一緒に飲む方も美味しく感じる。

 沢山の巡礼者が同じお店に集まってとても楽しいから、Tも声かけようと思ったら、ハビーとホセマ、アンジェロたちと一緒に来た。たまたま会って誘われて来たみたい。一緒に歩いてきたメンバーが同じ店に揃って、一緒に美味しいものを食べて、たくさん話して、楽しかったカミーノの終わりを感じる気持ちを共有した夜。

 楽しい時間はあっという間で、門限が近いし、ムニンシパルは遠いので急いで帰って就寝。

私が行ったプルポ屋さん↓味は美味しいけど感動は無く。すぐ近くのジョセフオススメのガルナチャの方が美味しいかも?

 

ムニンシパル 6€ ★ シャワーはあまり清潔じゃないしドア無し 洗濯しづらい 立地悪く見つけづらい 共有スペース無かったような