カミーノの迷い方

食べるの大好き人間のカミーノ巡礼、栄養学、食に関する本、ゼロウェイストなど

カミーノ32日目(O Pedrouzo→ Santiago de Compostela 19km)

8月26日

 今日はいよいよサンティアゴへ到着する。振り返ると、本当にあっという間だったなあ。ユーカリと松の森の中を、世界一周ガールA、スペイン人ハビーとホセマと歩く。ホセマが私に色々話しかけてくれるけど、彼はスペイン語しか話せなくて、私はスペイン語はちょっとしか分からないので、すんなりとは理解できない。でも、去年のカミーノもここを同じ時間に通ったんだよって言ってると分かった。彼とは言葉の壁はあるけど、不思議と意思の疎通がとれる。彼は本当にチャーミングで、彼と一緒にいるのは楽しい。

 Aと小川が流れる森の中を歩く。ふと、同じペースで歩く初老の男性と話をする。日本人だというと、彼は声楽をしていて、サントリーホールで歌ったことがあるとのこと。更に、息子夫妻と孫は11年間日本に住んでたみたい。しかも福岡に!私の故郷だよっていうと彼も驚いて、携帯を取り出し、電話に出た孫と話すよう私に言う。彼の孫がめちゃくちゃ日本語が上手で、お互いの住んでた場所について話したりした。今日は新たに話したのは多分彼だけなのに、その彼が福岡に所縁があるなんて、すごい確率。マドリッド在住の彼、パコと連絡先を交換してお別れ。

 休憩したカフェで、昨日知り合った二人目のハビーと会った。調子どう?って聞くと、足がボロボロだよ...とのこと。彼が歩き始めたのは確かサリアだったはず。意外と貧弱なのかな?ってAと話す。

 "歓喜の丘"モンテ・ド・ゴソに到着。ここを過ぎるともうサンティアゴなので、写真を撮った後なんとなく腰をおろしてまったり。

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 ジュリがRead All About it を弾き語りしてくれて、みんなで聴き入る。みんな先を急ぎたくなくて、1時間くらいはそうしてた気がする。 


Emeli Sandé - Read all about it Lyrics

  歓喜の丘を過ぎるとアスファルトの道で、もうサンティアゴはすぐそこ。ハビーとホセマ、イタリア人のアンジェロとAと5人で歩く。到着は、一緒に歩いてきたメンバーと一緒にしたい気持ちを全員がなんとなく持っていて、同じペースで歩く。

 町の入り口に、昨日ハビーに電話で予約してもらった、今夜私たちが泊まる街があった。う〜ん聖堂までかなり遠そうだけど仕方ない。天気は雨が止んだり降ったりで、雨具を何度も出したり閉まったりして、なんだかそれもまたいい思い出。

 いよいよ街の中心に入ってきて、巡礼者だらけで騒がしい。5分ほど進むと、サンティアゴの大聖堂前に到着!!!先に着いた友人がたくさん座っていて、それぞれとハグをした。一足先に着いていた日本人大学生Tとも合流。広場にいると次々知った顔と再会して、到着の喜びを分かち合う。一人で来た旅行なのに、こんなに到着の感動を分かち合える人がいるなんて本当に素敵な経験ができた。

 ちなみに、大聖堂自体は工事中ということもあり、涙が出るほどの感動では無かった。

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確か、2020年完成予定

 一旦、遠い遠いアルベルゲに戻り(途中で空いてる宿が無いか聞きながら...どこも満室)、休憩、夜遊びの準備をして、街へ戻ってくる。なんとなく目に付いたレストランで、日本人3人で乾杯。クールな日本人大学生Rも合流して、日本人だけ4人でご飯なんて珍しい。

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外食で一番美味しかったパエリア

 そしていよいよ、ペレグリーノたちと合流して、祝杯をあげる!歌って踊って、楽しい夜。ホセマが、黄色の矢印(サンティアゴの方向を示す印)のトレーナーを着ていて、みんなの進行方向に立ってたりして、彼はやっぱりチャーミングで笑った。

 夜中に、遠い遠いアルベルゲに、同じ宿のTとAと、同じく遠い場所に宿泊のドイツ人のベンやイタリア人のアンドレアと4km近い道を歩いて帰ったのも、本当にいい思い出。

ムニンシパル ★ とにかく街から遠い