7月26日
6時半から朝ごはん。素敵な宿で、素敵な人たちと食べる朝ごはんはやっぱり美味しい。食べたらいよいよ今日からカミーノスタート!フランス人の道は初日が一番きつい、ピレネー山脈越え。ちょっと不安なので、同じ宿の人が出発するのを見計らって、一緒に行く。
宿の前のメインストリートを西にまっすぐ歩いてく。1日過ごしただけだけど、素敵な街だったなぁ。
いきなり凄い上り坂できつい。この先ずっとこれかと思って無理かもと一瞬思う。一緒の宿に泊まってたスペイン人の彼が私にペースを合わせて登ってくれる。急な坂道が終わって緩い坂になると、景色が綺麗で(トウモロコシ畑とか)歩くのが気持ち良くなって来た。歩いて、きつくて、止まって水飲んで、景色が綺麗だと思うのの繰り返し。カミーノは〝毎日死んで毎日生き返る旅〟って聞いたけど、毎日というか10mごとに死んで生き返る気がする。まだ5kmくらいしか歩いてないのに水が無くなって、ベルギー人の男性が水をくれた。
Orissonの山小屋に着いたらお腹がペコペコだったので昼食。出し忘れてたポストカードを山小屋内のポストに投函。隣の席のバスクの帽子を被ったお爺さんとちょっと話す。
ペースを合わせてくれるスペイン人の彼に申し訳無いので別れを告げて、一人で歩く。どんどん視界が広くなっていって、ピレネーの雄大な景色にたくさんの馬、羊、牛がいた。
動物がたくさんいると糞もたくさんあって、最初は全部避けてたけど、段々、新しいやつじゃなければいいやという気になる。
色んな人と話しては別れ、話しては別れ...一度しか会わなかった人もいれば、何度も何度も会う人もいた。同じ宿だったベルギー人の少年と祖父には何度も何度もあって、少年は特に話しはしないけど、会うたびにコーラ、シリアルバー、ドライフルーツ等を無言でくれた。天使の様な少年に感謝しながら、軽量化ばかり考えて、人にあげれる様なものを持ってない自分を省みた。私はいつも、人にあげるよりもらう方が多い気がする。いつもすごく性格の良い人に囲まれているので甘えてしまうけど、もっと人の為にできることを考える。
自然もいいけど、カフェが見えると自然と心が弾む。先ほど買ったハムサンドを頬張る。塩分を欲してたのもあって、めちゃくちゃ美味しかった。
ずーっと歩いてると、人の姿が見えなくなって前後1kmは人が居ないなって時がある。ちょっとだけ、道間違えた?って思いながらも進む。その時間が長く続いて、世界に、自分と馬、羊、鳥しかいない様な気がしてくる。その時に、突然、全部自分で決めていいんだと分かった。全てのものごとには、正しい、美しい側面があって、何が正しいのか、何が美しいのかは全部自分で決めれるんだなって納得した。その後人と合流して一安心。
16時前にRoncesvallesに到着!思わず隣のアイルランド人女性と肩を組んで写真を撮る(1分前に会った)。
巡礼宿は大きくて綺麗(€12)。ベッドは200以上あって、シャワーもたくさんある。お湯を体に浴びた瞬間、Ahhhhhhhhって声が隣からして、共感した。上のベッドのイタリア人男性(ベルリンに住んでたことあり。ベッドの上下代わってくれたいい人)に洗濯場の場所を聞くと、彼も知らない、一緒に探しに行こう!となった。地下にあった洗濯場は広くてお湯の出も良くて◎機械で絞るサービスもあった。
洗濯が終わると、疲労が一気にきて、ベッドで睡眠。体が寒くて仕方無い...20時くらいに起きて、夜ご飯の予約をしてないことに気づいたけど既に遅かった(18時まで)。向かいのベッドの父娘がドイツ語なのに気づいて、話しかけた。優しいお父さんと、超美人な娘さん。私とお父さんの靴下が一緒だったりでなんとなく仲良くなった。二人は宿の夕食に行き、私は寝ようと思ったけど寒くて寝れないので、外にご飯を食べに行く。
チキンは皮が無いし(スペインのチキンは皮無しの方が多い)、食べた後にここは鱒と生ハムの料理が有名だと気づくし(このレストランにもあった)、一人だしでちょっと悲しい夜ご飯。朝一緒にスタートしたスペイン人が話しかけてくれて、明日一緒に朝ごはん食べてスタートしようと言ってくれた。
宿に戻って明日の朝ごはんのことを聞いたら売り切れ〜ついてない。明日は彼より早く出ることに決めて就寝。
※巡礼宿の夕食にも鱒出たみたい。次回こそ!
巡礼宿(ムニンシパル) 12€ ★★★ タオルケット等借りれないので注意。